2009/06/11(木) 06:11:28 [人事常識]


 厚生労働省は10日、労働者の能力開発の実態をまとめた2008年度の能力開発基本調査の結果を発表した。正社員向けの教育訓練方針について「選抜した労働者の能力を高める教育訓練を重視する」と回答した企業が15.9%で、06年調査から約9ポイント上昇した。企業間競争を勝ち抜くため、人材を選んで資金を投入する企業が増えたことが理由とみられる。

 調査は08年末時点で、従業員30人以上の企業約7900社や約2万4000人の労働者などを対象に実施。正社員向けの教育訓練の実施方法については「社内で実施する教育訓練を重視する」と答えた企業が19.2%で06年調査と比べてほぼ横ばい。「外部委託などを重視する」と答えた企業は11.3%だった。(00:04)

2009/06/11 Nikkei Net


企業内教育はかつては重要な制度だった。新卒を採用し企業内で何年もかけて人材を育てることが人事の重要な仕事だった。社員もそれを望み育ててくれた企業に長く勤めて貢献(お返し)することでバランスしていたものだ。

 しかし「即戦力社員の獲得」という目標がいつのまにか採用戦略の一つになっていた。中途採用の増加が出来上がった人材を採用することで企業の急激なニーズの変化に適応することを必然的に要求したのだ。

 教育機能を社外の専門家の委ねることで手間隙のかかる社内教育も下火になっていった。この調査結果は企業がサバイバル競争にさらされ人材の質が企業の存否に強くかかわるという当然のことに気がついたもの。

 冷たい関係ではない「企業帰属意識」こそがこれからの人事政策の基本として復活してゆく兆しが見える。


求職ネット
登録受付中

2009/06/11(木) 05:48:00 [雇用制度論]


 野村証券は7月から、社員の報酬が業績に連動する成果報酬型の雇用制度を導入する。新たに導入する「特定社員」と呼ぶ職種を社員が自ら選択できるようにするもので、国内の法人取引部門では全体の約45%の社員が同職種に移行するもよう。外資系金融機関と似た働き方を取り入れることで、旧リーマン・ブラザーズ出身の社員との人材の融合を急ぐ。

 移行の対象となる約2400人の国内社員のうち、7月から特定社員になることを決めたのは約850人。中でも国内法人取引部門(約1600人)では約45%となる700人強が特定社員になることを決めたようだ。今回は選ばなかった社員も来年以降、移行を選択できるため、今後も人数が膨らむ公算が大きい。

[2009年6月10日/日本経済新聞 朝刊]


 業績連動型の給与体系が大きな流れとなっている。給与原資を最低限にして優秀な人物を処遇することが標榜されている。年功序列賃金は定期昇給制度が典型的なように「一定の給与原資が必要な制度」である。
このためこうした成果報酬型の給与体系が導入されている。

 しかし一方で退職金制度と連結した基本給制度は長い歴史の産物であり簡単に止めましょうというわけにはいかない。人事制度の根幹をなすもので仕事給についてのみ業績連動させるのは中途半端になっている。

 他方で少子化・人口減社会の進行により将来の労働者不測は避けがたい情勢であり「業績重視で人が集まるかは必ずしもよくわからない」」のでどうするのか判断をしていない会社も多い。逆に年功序列重視で人を集めている企業もある。

 この制度は社員がどちらかを選択できるというものでそれもひとつの解決ではある。しかし当初は年功序列で途中で業績給与を選ぶことが退職金も含め全体として整合しているのかよくわからないのが実態だ。今しばらく人事の悩みは続く。


求職ネット
登録受付中

| HOME |